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「やっぱりか…」 親に事情を説明するなり返ってきた言葉がこれだった。いつどこでその情報を仕入れたのかは知らないけど私の心は不安でいっぱいだった。 だって私まだ17歳なのに…いきなり妖精のアリカは出てくるわ、月の世界に行こうとか言ってくるわで頭が凄く混乱していた。 「……実はね、お父さん達も月の世界に行ったことがあるんだ」 「うん、アリカから聞いたよ」 「どこまで聞いたんだい?」 「お父さん達が月の世界に行ったって事だけ」 そこでお父さんが黙った。 何か言いたそうにでも言いたくなさそうに。 言わなくてはならない事を隠すかのように口ごもるお父さんに「どうしたの?」と声をかける。 「…香菜よく聞きなさい、わたし達の家系は先祖代々受け継いでる血があるの」 口を開いたのはお母さんだった。
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