ー1章ー

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開け放たれたドアの中から床と擦れる靴の音 ボールが跳ねる低い音 いくつもの足音が走り抜ける音 その中に君の姿 いつも目を奪われてしまう 「朱夏ー♪」 『わっ、ビックリした』 後ろからいきなり抱きつかれて前に転びそうになる 抱き付いて来た犯人は友達の柊 清花〈ヒイラギ サヤカ〉 「まぁーた体育館覗いてんの?好きだねー♪」 ニヤつきながら今度は肩に腕を回してくる 『そ、そんなんじゃないよっ』 恥ずかしくなって肩に置かれた手を振り解いた
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