俺の名は!

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幅広い選択肢に、資金的余裕。 それとは反対に下層に生まれたら下層の世界での選択肢しかない。 そこからは容易に抜け出すことは出来ない。 「デザートにかぼちゃのプディングはどうだい?」 「うまそー!二人前頂戴!」 満腹と言うことを知らないくらいによく食べる。 きれにい食べる若者におかみも上機嫌だ。 身なりも悪くないし、今日の宿のお客でもあるので金払いの心配はなさそうだ。 「はいよ、お待ち。あんた、見た感じ学生じゃなさそうだけど何してんだい?」 「俺?俺は――…」 おかみからお皿を受け取りながら言いかけた時だった。 ドンッ ベチャッ 「!」 手元が狂い、プディングがお皿からきれいに滑り落ちた。
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