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「1000年前みたく上手くいくと思うな」
黒崎の睨み付けた先の青年は、笑ってこそいないものの、表情は崩さなかった。
「…」
一息おいて、青年は言った。
「なら言わせてもらいますけど」
冷酷な声が、雨の音よりも窓がたてる音よりも、はっきりと黒崎の耳に入ってくる。
「何故貴方は1000年前、私に従い、ついてきたのですか」
黒崎も揺るがず、青年を睨み付けたままの状態で返答する。
「…その頃俺は善悪の判断もできないガキだっただけだ」
「そうですか」
興味の無さそうに、冷たく反応する青年。
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