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「僕から逃げ切れると思いましたか?黒崎榛先輩」
黒崎と呼ばれた少年は、USBメモリーに目を写した。
しかしその後すぐ、向かい側に座る青年を睨み付けた。
「意外としつこいな、お前も」
その言葉に、青年は再び微笑む。
「分かっていただけますよね?裏切り者の貴方を殺さなかったのは、貴方に利用価値があるからです」
「裏切り者はどっちか…」
黒崎が呟いた時、すぐ横に手入れのされた綺麗な刃先が首に突きつけられていた。
目の前には、刀を握る青年がいる。
しばらくその状態が続いたあと、青年はゆっくりと口を開いた。
「貴方の首なら今すぐでも取れるんですよ?」
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