始まり

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「すいません…澤口先生のせいじゃないんです…。 ここの所おかしな事が多くて、ちょっと弱ってて…」 「おかしな事?」 その場にいた全員が首を傾げた。 さっきの手紙以外にも、何かされていたのだろうか。 「無言電話がかかって来たり…収まったと思ったら、郵便物が荒らされてたり…」 「それ警察に相談したの!?」 思いもしなかった被害に思わず大多和の語気が強くなる。 「…はい…一応郵便物は最寄りの郵便局でストップしてもらう事にして…携帯の番号も変えました」 「大変だったのね…」 尾木も溜め息混じりに言葉を漏らす。 「て事はその手紙は直接入れたんだな。 植木先生の郵便物漁るくらいだから、部屋もバレてるだろうね」 「郵便物ストップしたのはいつぐらいですか?」 澤口の問いに植木はゆっくり答えた。 「一週間くらい…前ですね」 .
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