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「好き…だ…よ…」 震える声を抑え 君は告白してきた。 真っ赤な顔をして、 言っちゃったという感じ。 「俺も─…だよ…?」 断る、拒む理由なんて オレにはなかったんだ。 俺も君が好きだったから。 「ほ…んと…?溜…」 「ほ…んとだよ?紅ちゃん…」 そこから沈黙することもなく 2人で笑い合った。 元々仲は良かったし付き合い始めてからも、互いの家で遊んではバカみたいに騒いだりした。 時には愛だって確かめ合った。 『このまんま─…』 なんて永遠すら考えて。 でもその夢は あっけなく壊されたんだ。 紅ちゃんがある日突然 ぽつりと言った。 「もう、やめよっか。」 「…え?何?このすごろく?」 「…違う」 「じゃ…なに…」 「俺らの関係…もうやめよう、終わりにしよう」
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