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「は?何それ意味わかんない…」
「や、めよう。もう辛い。」
「俺のこと嫌いになったの?」
「…そ…だよ、溜なんか嫌い…大嫌いだよ!!」
バンッと鈍い音が響いた。
ドアはキィと鳴るだけで、俺に悲しみを増やさせようとしか聞こえなくて。
今何があったの?
どうなったの?
困惑してる自分と
受け入れてない自分が重なって。
紅ちゃんを追いかけることも
紅ちゃんを引き止めることも
足に力が入らなくて。
声が出なくて。
何もできなかった。
あー…俺…
『フラレタンダ』
そう思えたのは
紅ちゃんが消えて──
約、1ヶ月後のことだった。
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