プロローグ

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刑期835年… つまり終身刑に等しい刑罰だ だが集まった者たちからは不服の声があがる  ここに居るのは殺された者たちの親族や関係者たちである 殺せ と皆が叫ぶ 静粛に!と裁判官の声が響き渡る 「罪人ブラッド=ストライクが向かうのは大監獄ヘブンズタウン ここで死ぬまで、罪を償うため地獄の拷問を受けてもらう」 裁判官の言葉に、不服の声は歓喜へと変わる 脱出絶対不可能といわれる大監獄 極悪人たちが送り込まれる場所である 「くくく…ハーハハハハハ!!」 「!?」 突然、大声で笑い始めた罪人の男に周りが静まり返る 「気でも振れたか…?」 裁判長が男を裁判員席から見下ろしながら問う 「いいや… 感謝するぜ これでまたしばらく… 退屈しなくて済みそうだ」 男は目をギラつかせながら笑う ただ楽しそうに 狂っている この男は狂っているとすべての者が思った
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