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二人は暫く色々な出し物を見ながら歩いていたが、雲一つなく星が落ちてきそうな空が黒い雲に覆われた。そして暫くすると大粒の雨が降り、世界を濡らし始めた。祭りに来ていた人々は慌てて雨を凌ぐ場所を探し、出し物屋は道具や食べ物を片付け始めた。暁月と翠も慌てた様子で雨宿りが出来る場所を探していた。何処も人が沢山いて、凌げる所がない。
「翠、彼処入ろう!」
「え、何処?」
「早く!」
暁月が何処かを見つけたらしいが翠には人が目の前にいすぎるためあたふたしているため、見えないで居た。そんな翠の手を引っ張り、目当ての場所へ走り出した。
着いた場所は広場から少し離れた所にある小さな電話ボックスだった。四方硝子張りで、大粒の雨が当たっているのが見れた。そこの中に翠を押し込んで続けて暁月も入った。
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