序章

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序章

『れんか!!』 いつもは、優しい自称 龍神こと龍じぃに怒鳴りつけられ私は、一瞬黙りこんだ。 『漣歌、突然の死におまえが納得せんで 魂だけでフラフラとワシの所へ来て一年過ぎた。もう、ダメじゃ‥‥。成仏せよ漣歌…』 ズルいじゃないか龍じぃ 私に、そんな悲しそうな顔するなんてさぁ~。 魂だけで、いつまでもフラフラしてちゃいけない事くらい 私だってわかってるもん このままじゃ‥‥魂は、悪霊となるか 消滅してしまう 魂の消滅とは、私すべてがなくなると言う事だから。 もう、生まれ変わる事もできない。私と言う存在は、なくなるんだ 『だって、まだ18だよ…大学だって、入学したばっかだった……』 龍じぃが、言ってる事は正しい事もわかってる でも、やっぱり淋しい みんなに会えなくなり馴染んだこの世界から出て行くのが…… 龍じぃは、そんな私をじっと見つめていたが ふと何か思いついたようだった 『漣歌よ…。そなたは、ワシの娘のようなもんじゃしな。ここは、一つ願いを叶えてやるわ。どうじゃ?騙されたとおもうてワシを信じて転生してみんか?』 私は、娘?って所にまず、孫の間違いじゃね~のか?おい!! いつもなら即ツッコミだが転生?って言葉にひかった。だって、自称龍神だよ。 『転生って、生まれ変わるって事だよね…。』 『なんじゃ、意味知っとるんかい?』 この自称 龍神こと龍じぃは、昔からイヤイヤ遭ったその時から私をバカ扱いだ これでも、才色兼備って言葉がぴったりねっと巷じゃ騒がれてるこの私をだよ!!さすがに、ここは反撃するだろ 『自称 龍神のクセして私をバカ扱いかよ💢』 あっ、正直に言っちゃた。 『自称だと?ほ~ぉ、そんな態度なら強制的に転生決定じゃ。』 龍じぃは、ニャっと笑うと ひょいっと私に何か放り投げてきた。 とっさに、私はそれを両手で受け止めてしまった と同時に、光が溢れ出し あまりの眩しさに私は、何も見えなくなり だんだんと意識が遠退き始めた。 あ~!!また、騙された💢これで何度目だ!!龍じぃ… ムカついた私が、龍じぃに最後の文句を言おうとしたその時 龍じぃの声が聞こえた 『漣歌よ… そなたには消えてほしゅうの~ってのぉ……』 呟きにも、似たその声に私は 龍じぃの寂しさを感じてしまった どうせなら 最後まで意地悪じ~さんでいてくれればいいのに… 私の意識は、そこで途切れてしまった
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