桃の押し売り、お断り

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桃の押し売り、お断り

私のイヤミも、完全スルー 『なる程、父親に聞いた以上のじゃじゃ馬だな。籐 漣歌。』 ん?なんで、私の正体知ってんだ? 父親に聞いたって、言ってたよな…。くそオヤジ何吹き込みやがった! まぁ、とりあえず聞いてみた 『聞いたって、何をですか?』 『隙あらば、屋敷から脱走し。見合い話は、すべて破談に持ち込み。あまつさえ、林の中で堂々の昼寝……』 (すげ~、だんだんこの部屋気温下がってきてるよ… イヤミ言ってる顔が、怖! 口元だけニヤっと笑ってるし…。 秀麗ちゃんよく、働けてるよね~。 でも、たしかに、顔はかなりの男前だよね~。 体型もデスクワークなのに引き締まってるし。 結構、私のタイプなんだけどな~。 年より若く見えるのも良い… 勿体無い…本当に勿体無い…。 人間あまりに苦労するとこうも性格が…。) な~んて、事考えながらじ~っと顔を見てたら 『ふふ…、皇毅。 お嬢さん、君の話全然聞いてないみたいだよ。』 ほけ~っとした声が… 『晏樹…、何しに来た。すぐに、出ていけ!!』 葵長官の機嫌はますます急降下中であるが、さすが桃仙人様完全スルーで満面の笑み…ただし、目だけは、笑ってないけどね。 『だって、泣く子も黙る。 御史台長官の君にさぁ~、負けず会話できる子なんてなかなかいないよね~。 ちょっと、気にいっちゃた…。』 『晏樹…、コイツは今取り調べ中だ。 』 えぇ~っ、私 取り調べ中だったのか!?何…?彩雲国では外で昼寝したら犯罪になるのか? イヤイヤ、そんなワケないだろ?! 鬼畜長官一人なら 最悪、牢屋に二三泊して もれなくクソオヤジのお説教で済みそうだ。 しかしまさかの、桃仙人事晏樹様まで登場されちゃった!! ややこしずきだ! 逃げるぞ!! 幸いに、鬼畜と桃仙人は仲良く?お話?中だし扉開いてるし…。 そ~っと、後ずさりしながら扉に近づいて……。 扉に着くと、クルッと体を回転して死ぬ気で逃げ出した!! この際、濡れネズミ状態は気にしてられるか!!
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