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「ごちそうさま」
「おう」
「藤井きょう部活?」
PiPiPi…
「おっと、失礼ー」
「藤井部活やってんだ?」
「バスケ」
「ああ運動部っぽい」
「だよねー」
三人和やかに会話をしてたのに、俺の携帯に入った一通のメールは今日も忙しくさせるものだった。
───
送信:舞
題名:五秒以内に行動せよ
:荷物送ったから
アキちゃん☆に渡して
───
五秒以内て無茶な…
そう思いつつ俺は他の受信ボックスを見た。
新着メールは来てない。
「どうした?」
俺はよほど慌てたらしい、如月が怪訝に顔を歪めて聞いてくる。
「や、姉ちゃんから…」
その一言で藤井はわかったようで、ため息をつきつつ同情の眼差しを向けられた。
やめてそんな目で見ないで。
同情するなら荷物くれ。
「なー藤井、」
「なんだ、手伝ってる時間はねえぞ」
「や、じゃなくて。運送屋っていつ来るっけ?」
「は?」
「運送屋?」
「うん。荷物送ったから確認しろって」
「まだまだだろ」
「だよなあ、メール来てないし」
あ、ちなみにうちの寮は送られた荷物を置く部屋があって、一応管理室ってことで事務員が一人、その人が部屋ごとに分けて終わったらメールで俺たちに知らせてくれるってシステムなんだ。
だから届いたら来ましたよーってメールが来るわけ。いちいち部屋まで確認しに行かなくていいから楽だ。さすが金持ち学校。
「まーでも送ったって言ってるから来るんだろうなあ…」
「荷物確認だけなんだろ?じゃいいじゃねえか」
「まあね。久々に明さんとこ行けるし」
俺が口走った名前を聞き藤井が固まった。
如月はというと知らない名前に首をかしげてる。あ、ちなみに鬘と眼鏡取ってますまんま写真の少年ですかわえー。
「あきさん?」
「如月は知らないか。学校の門あるじゃん?外との入り口に」
「うん」
「あそこの脇にある守衛部屋の人」
「…守衛なんていたんだな」
「居るよー如月も会ってみる?」
「やめとけ」
いままで黙ってた藤井が口を開きました。なんだよー汗流しちゃって。
「おまえほんと明さん苦手な」
「あんな化け物と仲良いおまえが信じらんねえ」
「だって可愛いじゃん?」
「可愛い?!どこが?!」
「…おまえその反応明さんに殺されるぞ」
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