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そして案の定、親衛隊の方々が怒り狂い追いかけっこに相成りましたっていう…
そしていまに至るっていう。
風紀の二人は追いかけて来ませんでした。まあ俺達も気にする余裕なかったけど。
…つうかまだ追いかけてくんのかよほんとしつこい!!
「せ、先輩…僕は置いて…」
「恵くん?!」
息も絶え絶えにしゃがんでしまった恵くん。
もう見るからに限界で立つことも出来なそうだ。体力はあんま無いのかな?
…てかデジャブ感が否めない。
「先輩…?」
「あーもう、恵くん掴まって!」
「え?え?」
戸惑う恵くんに背を向けしゃがむ。
おっと親衛隊が追いついてきたぞ?ヤバイ…
恵くんの腕を掴み無理やり乗せ、立ち上がる…っていってええええっっ!!うわマジ痛い無理、無理むりしんじゃう。
「先輩おろし…」
「それよりしっかり掴まって!」
こうなりゃヤケだ。
お母さんお父さん、俺は限界を超えるよ…
そしてひたすら走り続ける。
もう頭朦朧としてきたよ、ここどこ?
「あ、先輩!そっちは…」
角を曲がり思わず立ち止まった。
目の前には壁。
行き止まりかよ!
「こうなったら窓から…」
「やめてください先輩!」
必死に止めてくれる恵くん。
うん別に身投げしようってんじゃないよ?
あとあんま頭揺すらないで吐きそう…
親衛隊の声がだんだん近づいてくる。
絶対絶命!ってこれ二度目だな。
まあとにかく後がない!
その瞬間、
立ち往生してた俺達の横でドアが開いた。
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