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さてさて、ちょっと省略するのだが、
とりあえず恵くんのは…うん、なかなか。
あれだ、とりあえず弱火を覚えようかっていう。
二枚食ったけど白と黒の二種類が出てきた時はわざとかと思った…
「すいません…」
「や、いいって。もう一回やろう?」
ちなみに三人は食ってません。
ていうか何かひどいこと言いそうだから持っていかなかった。恵くん自分でわかってるしこれ以上落ち込ませることないだろ。
もう一度と言ったが恵くんは首を振った。
「先にあちらの三人の分を作ってください」
ああそうだな、いつまでも待たせてられないか。
「じゃ、ごめんな」
「いえこちらこそ」
でもって完成~…
「あいお待ちどうでっす」
「「「「………」」」」
え、何?みんなそんな凝視して。毒は入ってないよ?!
「恵くんも良かったら」
「え?!いいんですか?」
「うんもちろん」
「…じゃあ」
いただきますという恵くんの声に三人も倣って動き始めた。
しかし一口食べてまた固まってしまった。
なになになんなの?!みんな石化ブーム?!
不味かったかと不安になってたがだんだん四人の眼が輝いていくのに気づいた。
「美味しい…」
その表情が何を意味するか恵くんの一言で理解し、同時に嬉しくなった。
そういや俺身内以外に作るの初めてかも。藤井は親友だし明さんはお茶友だし。
褒めてくれても、身内の贔屓目じゃないけど、なんかそこまで感じなかった。
なんか、こうして美味しいって、顔ほころばせてくれたりとか、すげえ嬉しい。
その後黙々と食べた三人はおかわりを要求されました。
「口に合いました?」
表情はわかるけどやっぱり感想は聞きたい。
三人は頬を若干染めて鼻を鳴らした。
「まあ悪くなかったよ」
「今度また作らせてやるよ」
「感謝しろ」
「ハイハイ」
まったくこのお嬢様…じゃなかった、お坊ちゃま方は。
まあちょっと刺があるけど気に入ってくれたみたいだし良かった。
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