61/66

8129人が本棚に入れています
本棚に追加
/1308ページ
覚束ない足取りで部屋を出ればホットケーキのほのかな甘味が鼻をついた。 うう…痛い。 何故だ、一回治まったのに筋肉痛。 脚どころか胸とか身体の節々が痛いのは何故だ。 まあ胸は…うん、さっきのが効いてますが。 うーんなんか頭まで痛くなってきたような… 「で?」 「なに…?」 「大丈夫か?」 ソファに座らせられ落ち着いてきた俺、を二人が囲み見つめてくる。 「あー、ごめん心配かけて。俺きょう筋肉痛ひどくて…」 だから平気、と笑えば如月はほっと息をついた。 けれど藤井さんはこちらを凝視したまま離しません。こいつ、疑ってやがる! 「ほんと大丈夫だからさ!ほら、せっかく藤井温めてくれたのに冷めちゃうよ」 「………」 「あ、これ藤井が作ったの?」 「ああそれは俺。ホットケーキとかパンなら作れるからさ」 「え、パン?」 「うんパン。つっても菓子パンオンリーだけど。あ、けど藤井が中身作ってくれんならカレーパンとかもいけんじゃね?ようは揚げパンと一緒だろ?」 「…食欲はあんだな」 「そりゃそうだろ昼食ってないし。腹減ったー」 ほら食べよ食べよと席に促す。 まだ藤井が何か言いたそうにしてたけど本気で大丈夫だし。まったくオカンは… 「い…ったいよ!そこひね…いていていててててえっ!!」 「筋肉痛なら筋伸ばせばいい」 「棒読みだろ!やめっ、それ絶対いじめってええええっっ!!」 「藤井、それ以上はやめとけば?」 「だそうだ良かったな」 「くっそー…如月あんがと。つか如月が言ったらやめるって、まさか藤井、如月に…ダダダすみませんごめんなさいもう言わないからあいーっっ!!」 関節決まってるよ?あれ心配してくれてたんじゃないの? まあ散々な目にあいつつ晩飯になった昼飯を食べた。 あ、ホットケーキも食ったけど藤井もいたんでちょっと別なものも作りました! 如月提案!たこ焼き! …でなく、まあたこ焼き器使ったけど、ホットケーキミックスを流し色々具ぶちこんで食べました。 フルーツとかチョコも入れたけど、飯だからってことで野菜も入れたよ! トマトは普通に合ったし、キュウリも結構いけたよ?! ただタコとかイカは無理だった… いや飲み込んだけど、甘辛くしたしホットケーキミックスにも合うかなと思ったら駄目だった。なかなか吐き気催すわ、うん。
/1308ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8129人が本棚に入れています
本棚に追加