とある三人の内心事情

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「あ…、え?」 俺を見て慌てる如月が顔を赤くしてる。 けれどキチガイと面識がないからか誰だと頭に疑問符が浮いてるように見えた。 動けない自分。 動いたのは前に立っていた茶髪だった。 如月の手を力任せに剥がしそっとシャツを持つあいつの手を握る。 「森?人肌恋しいんやったら俺に言わなあかんで?すぐ脱いで駆け付けるさかい」 「シネよおまえ」 マジでこのキチガイな勘違い野郎ぶっ殺す。 と足を前に出した瞬間、虚ろな目をしていた森の目が開き、握られていた手を掴んだ。 べりっと音がしそうな勢いでそれを剥がし、脇に投げ捨てる。 「…ナツの手いらない」 気持ち悪い、と呟いて如月の手を再び自分の額に当てた。 …ナイスだ馬鹿犬。 上半身裸なこいつを見てなければ大笑いしてやったところだ。 如月の手が戻りまた馬鹿面に治って森は持っていたシャツを羽織りたどたどしい手つきでボタンをしめた。 布団に戻り眠りにつこうと目を瞑る。 ちらと残念な変態を見ればかすかに青筋を立てていた。ざまあみろ。
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