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つまり絶体絶命なわけだ。 ああ、お迎えの天使が見えるようだよ… って諦めてたまるかああああああああああああああああっっ!! とにかく逃げられればこっちのもんだ。 けどどうやって逃げる?普通に走りだしてもこの距離じゃすぐ気づかれて押さえられる。 どうにか気を逸らせれば… けどどうやって? 全員の気を引いてなおかつこちらよりそっちを優先してくれそうなもの… 頭に浮かんだある人の言葉に、俺は賭けた。 もしあの人の言った言葉が俺の予想通りなら… 「報告ううううううっっ!!」 俺はとにかく、いま出るだけの声を振り絞り叫んだ。 突然の行動に全員訝しみながら俺に注意を払ってる。 頼む、当たっててくれ! 「副会長!会計、書記のお三方にお知らせします!!」 誰も遮る者は居ない。 入れられなかった会長が怪訝な表情でこちらを見ていた。 「こちらにおわす会長、速水総一は!先日雨の中、如月を抱きましたああああああああっっ!!」 「「「…は?」」」 間の抜けた声ではあるけれどその声にただならぬ殺気を含んでるのがわかる。 ちなみに抱きましたって言葉はわざと。正しくは抱き締めただけどまあ一応意味一緒?近いし、何よりその言い方なら深読みする奴ならきっと別な意味に取るだろう。 俺の予想通り、会長は三人に言ってなかったらしい。 副会長に関係ないと言って俺が説明するのを遮ったから、もしかして、とは思ったけど。 三人の意識はしっかり会長に向いていた。 「どういうことです?」 「会長ー?」 「まさかー、」 「「手出したってこと?」」 違うと必死に叫ぶ様子は慌てて取り繕ってるようにしか見えない。 会長がこちらを睨むのを無視し俺は背を向け走った。 いましかない! 会長には悪いが嘘はついてないからな!! 椅子を飛び越え机の上を走りそのままドアへ向かう。 後ろから会長の叫び声が聞こえた気もするけど気にしない!! ドアを開け飛び出すと… そこには親衛隊の方々が立っていました。 忘れてたああああ!!
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