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「以上。琉は放課後俺の所来るように」 教科書その頃には届くから、と嫌そうな顔をした如月を見て内山が付け足した。 ちょうどメール終わったな、良かった。 「…誰と話してたんだ?」 皆さん忘れてませんか? 俺の同室者こと親友の藤井くんはちゃんと前の席にいたんだよ?! ただ俺が書かなかっただけで!! だって転校生でいっぱいいっぱいだったんだよ。 「痛い痛い痛い耳ひっぱんないでちぎれちゃう」 「よく伸びる耳だな」 「嬉しくないよそれ。つか離してってばすいませんごめんなさい」 藤井はゴムを真似て弾くように離してくれました。 しかも思う通りにいかなかったのか頭叩かれたし。俺悪くないよね? 「痛い…」 「誰とメールしてたんだ?」 「見てた?」 「カチカチうるせえんだよ」 あらら迷惑になってたか。 「ごめん」 素直に謝る。だって俺悪いし。 「…姉ちゃんか?」 「うん。王道転校生だから」 「そういや転校生どうのって言ってたな」 「そうなんだよ!あまりの王道っぷりに鼻血通り越して吐血もんだよ?!って痛い!!」 「わかったから大声出すな馬鹿犬…!」 あ… 皆のイタイ視線が向けられてました。 如月まで見てるよこっち。いやー見ないでええええっっ!! 再び藤井ストップ入って俺は授業に戻りましたとさ。
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