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………
…いま何時だろ?
時間感覚がない。
…ここどこだっけ?
寝返りをうてば見慣れた机が目に入った。
ああ、寮の部屋か。
自室でなく共用スペースのソファーで横になってたらしい。
どうやって帰ってきたか覚えてない。
いつからこうしてるかもわからない。
制服のままみたいだから、帰ってきてそのまま寝たのかな。
寝た記憶もなければ起きていた記憶もない。
わからない。
俺は何をしてたんだろう?
行動を思い出そうと振り返れば、真っ先に浮かんだ顔。
ナツの目は最後まで見えなかった。
間宮はあのまま保健室に戻ったのだろうか。
如月はどうしたかな。
親衛隊の隊長も、ちゃんと授業に戻ったのか。
「…はっ、」
今日、傷つけた顔を思い浮かべ、そのなかなかの人数に思わず笑いがこぼれた。
…俺、サイテーだな。
何やってんだか。
ドアの開く音がしたけどソファーに阻まれて誰が入ってきたかはわからなかった。
…振り向きもしてないけど。
「ここにいたのか」
怒ったような、呆れたような声。
何故かその声を懐かしく感じた。
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