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え？え？
なんで如月がここにいんの？
昨日別れてから会ってなかった人物の登場に少し心臓の鼓動がはやくなる。
あ、もしかして如月も誰か探して…いやいや座ってるし。探してないし。
あ、ぼーっとしたくてここに…こんな曇り空で？雨降りそうなのに？
あ、誰かと待ち合わせ！
そうだよああやってベンチ座って誰か待ってんだよそんでそいつとラララランデブーってわけですねはいごちそうさまでーす！！
一人勝手に身悶えていると、風が冷たくなったように感じ空を仰いだ。
ポツ…ポツ…と白い線が灰色のキャンバスから引かれては消える。
やがてその線が増え重なるとあっという間に雨が地面を打ち付けた。
如月を見ても動く様子がない。
何やってんだよ？！
飛び出そうとした瞬間、視界の端から長い影が走ってくるのに気づいた。
あ、…会長？
速水総一は傘も差さず如月の傍へ走った。
如月の腕を引く会長。
しかし如月は顔を上げ会長を見ると首を振ってその手を払った。
会長が口を大きく開けて何か言ってる。
如月は立ち上がり会長を無視して行こうとしたが腕を取られ遮られた。
その腕ごと如月を引き寄せ自身の腕で抱き締める。
はじめは会長の胸辺りを手で叩いていた如月も離さない彼に諦めたのか大人しく腕の中におさまった。
…やー、絵になりますな。
いやいやじゃなくて。
如月は泣いてるんだろうか？
声なんて聞こえないし肩が震えてるかもわからないけど、
会長の胸に顔を押しつけてる姿は、泣いてるようにしか見えなくて…
会長も、そんな如月を黙って抱き締めている。
………
いや、雰囲気ぶち壊しなのはわかってるんだ。
だけどさ、ひとつ言わせてもらえるかな？
雨当たったままとか風邪ひくよお二人さあああああん！！
だっていまの時期雨冷たいよ？！風もほら、どんどん冷えてきてるし！
このまま当たってたら風邪引いちゃう！！
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