7/66

8129人が本棚に入れています
本棚に追加
/1308ページ
「俺の馬鹿ああああああああああああああああっっ!!」 「うおっ?!」 けたたましくドアを開けたら料理中の藤井をびっくりさせてしまいましたごめんなさい。 「…ただいま」 「…なんだおまえ」 「いや、なんでも…なくはない」 「はあ?」 わけわかんねえとまたまな板に向き合うと先ほどまでしていただろう軽快なリズムの音が流れる。 「…藤井」 「なんだよ」 「傘を差す以外に雨を防ぐ方法ってある?」 「はあ?」 ちょっと藤井それさっきと同じリアクション。 駄目だよなるべく同じことは繰り返さないようにしなきゃ飽きられる…はいまさに俺ですすいません。 「なに言って…」 藤井くんは振り返って俺を見ていましたが途中で固まってしまいました。 ワッツ・ハプン? 「おまえ、傘持ってかなかったのかよ!」 「え、だって出る時降ってなかったし…」 「馬鹿犬」 なんだとう? てかいきなりなんだよ! 「さっさと風呂入って来い」 …あ、 そこでようやく思い出した俺。 そういや俺、会長たちにブルーシート被せるまで雨に当たってたわ。 結構雨強かったもんなー…二人大丈夫だったかな? 「ぶふっ!ちょ、藤井…」 「はやく入れ」 わおタオル越しに藤井くん睨んでます。こあいよー 「了解」 ここは大人しく従いましょうか。なんか寒くなってきたし。あ、制服だったこれ乾くかな? 「風呂沸いてる?」 「俺入ろうと思って沸かした」 「いいの?」 「飯の後にしようと思ったからな。先入ってろ」 「んじゃお先ー…」 入ろうとドアに手をかけた瞬間、チャイムが部屋に響いた。 「「………」」 思わずドアを見る俺たち二人。 こんな時間に誰か来るなんてことはいままでなかった。 誰だ? 「藤井の部活の奴?」 「いや、だったらメール来るだろ」 まあなんか急用でもない限りそれで十分だよな。 「俺出るからおまえ入れ」 「え、いいよ俺出る…」 「いいから入ってろ」 凄まれました藤井将来あっち系いけるんじゃね? 仕方なくノブを回す。 が、のぞき穴を見たのか藤井から発せられた名前にその手を止めた。 「あ?如月?」 …え?
/1308ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8129人が本棚に入れています
本棚に追加