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白雪を思わせる汚れをしらない腕。
スラリと伸びる歳相応の指。
全てにおいて輝ける彼女の、何よりも綺麗な……
笑顔……。
「うふふ、そんなに見られたら穴が開くわ」
彼女はまた笑う。
どうしても目を離せなくなるくらい、魅力的な彼女に「申し訳ない」と一言あやまり、俺は店内の温度を感じられるアイスコーヒーに口をつけた。
話す事もなくなり、店の外を眺めていると彼女は静かに呟いた。
「それで……今回の目的はデートだけですの?」
一瞬、口どもった俺は、気がつかなかった。
彼女が、三日月のようにしなる口元をさっと白雪を思わせる指で隠した事を……。
「嫌だわぁ、何もないのなら正直に言っって下さいな」
「いや、デート以外にも目的はあります。」
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