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嗚呼、そうか。
彼女は、愛し方を知らない。
何故だろう、凄く満足している自分がいる。
「俺は…っぐ、捨てない」
「……っ!?」
彼女が息をのむ音が聞こえてくる。
「一生、愛し……続ける……」
「いや、いやぁぁあ!!そんな、そんな!!」
叫びながら、俺の腹部に刺さっているモノから手を離した愛子。
「う、嘘じゃない……」
どのみち、俺はもう助からないだろう。
愛子の手をとり、自分で深く刺した。
「杉本さん!?」
最後の力を振り絞って、口を動かす――
――愛している
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