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帰りは、優子が送ってくれることになった。
「ごめん、優子…。家遠いよね」
「ううん、駅の近くの図書館寄っていく予定だったから平気」
「それ、逆方向だよ!(笑)」
ふと、優子が真顔になった。
「私、薫ほど未彩とは仲良くないよね」
「……?」
言っている意味がよく分からなかった。
「…でも、私、未彩のこと大好きだよ」
「…私もだよ?」
「だから、救いたいと思う。好奇心とかじゃないよ、本当に。薫ほど近い存在じゃない。一樹くんほど気の遣える人間じゃない。でも、……話してほしい」
ここ、泣くシーンなのかな?
枯れた涙は出てこなかった。
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