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「お母さーん」 「あ、未彩。似合ってるじゃない。髪をセットするから、こっち来なさい」 私は、お母さんの化粧台の前に座った。 「お母さん、今日はすっごい綺麗だね」 「今日も、でしょ?」 私が笑っていると、お母さんは私の髪を編み込みながら、真面目な顔でこう言った。 「未彩、今日は大事な人と会うの」 「お母さんの好きな人でしょ」 「そうね。でも、未彩にとっても大事な人よ。だからね、失礼のないようにするのよ?」
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