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「……っ!!?ま、ま、ま、真っ!!顔が近いっ!!」
思わず真を力任せに突き飛ばした。
「なーんだ、夏希さん起きちゃったなぁー。せっかくもう少しだったのに」
真は私に突き飛ばされたのも気にせず、悔しそうな声だけが聞こえた。
「ば、ばかっ!!なにぃが、せっかくだっ!!早く出ていけーーっ!!!」
「しょうがないなーじゃあ、早くキッチンに来て。夏希さん」
そういって、部屋から出ていこうとする。
「ああ、わかった。……まて、真」
「何、姉さん?」
真は振り返り、私に向き直る。
「…起こしてくれて…ありがとな、真」
せっかく、起こしてもらったのにお礼の一つもないのはさすがにひどいなと思ったので、私は照れ臭いの隠しながら言った。
「どういたしまして、夏希さん」
そういって、真は何だか嬉しそうな顔で出ていった。
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