紫陽花

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        『あ……、元気?』 話しかけてきたのはきみの方だった。 そのきみの隣には見知らぬ男の姿。 『あ、あぁ。』 まだきみを愛してるよ。 『そっか…!』 気持ちは溢れるのに、言葉にできない。 きみと別れてからの僕のこの一年間はきみを忘れられず苦しみに満ちていた。 その一方できみはその隣にいる男と幸せに暮らしていたのだろうか。 別れてからのお互いの違う暮らし。 僕は苦しみ、きみは幸せに。 背負っていたお互いの想いは全く違ったものだった。        
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