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私はとうとう切り出した。
『これで最後の夜にしよう。』と
泣きながら。
『泣くなよ。』
あなたはそれだけ言って
離れようとする私を止めるわけもなかった。
もうこれで、この関係もなくなるのだと思うと私の頬に涙が崩れ落ちた。
なぜか涙が止まらなかった。
あなたは困った表情も、悲しい表情もしない。
私のこの涙はあなたを揺らすこともなく
ただ、別れを早めるだけの意味のないものとなる。
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