ハナビラ

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        好きな男でもできたのか、気付けばきみは綺麗になっていく。 離れていきそうなきみを綺麗に縛れない僕。 そんなもどかしさはやがて刃をたてる。 またこの季節がきて 一年目の記念日に僕たちはようやく別れた。 きみは顔を下に俯くだけで、長い前髪でよく見えなかったが その黒髪の奥で泣いてくれていたんだね。        
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