7人が本棚に入れています
本棚に追加
「いやいやいやいや!」
慌てる女の人。
黒い髪は背中まであり
長くて美人だ。
「…ごほん。このゲームには電源を落とすなどという概念はありません。ゲームをクリアして初めてこの世界から出ることが可能です。」
仕切り直すように言う女性。
晃佑は厄介だと思う反面、
どこかワクワクもしていた。
あの退屈な日々を
抜け出す非日常な世界を
手にいれたからだ。
「それで、これはどんなゲームなんだ?」
「はい、モンスターを倒し、自身のレベルを上げて最終的には魔王なるものを倒し、世界に平和をもたらせばクリアとなります。」
なんだ、よくあるRPGじゃないか、
そう感じた晃佑。
「もううすうす感づいてはいらっしゃると思いますが、モンスターにはプレイヤー自身に戦ってもらいます。そしてゲームオーバー…それはすなわちプレイヤーの死を意味します。」
最初のコメントを投稿しよう!