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「あら、妖夢どうかしたのかしらぁ?」
冷や汗をダラダラ流しながら笑顔で出てきた幽々子は怪しさ全開であったが、本人は完全にごまかせると思っているのか、普段の口調で話している。
「夕飯の仕度が出来ましたが………」
「あらぁ、もうそんな時間?じゃあ食べましょうか」
じー、と妖夢は幽々子の顔を見る。
「ど、どうかしたの、妖夢」
「………幽々子様、正直に話して下さい」
「……何が?」
「…………」
「やましいことなんて無いわよ?」
「…………」
「大体、私が貴女に隠し事なんて………」
「…………」
「………はい」
妖夢、下剋上の瞬間である。
「では、先ず部屋を調べさせていただきますね?」
「だ、ダメ!絶対ダメよ!」
「…………いいですよね」
「………分かったわよぉ」
主人からの許可を無理矢理得た妖夢は幽々子の部屋に入る。
それに続き幽々子も部屋に入った。
部屋の中には特におかしい所は無く、いつも通りの幽々子の部屋だ。全く変わりない。
しかし幽々子は未だに何かを見つかるのを怖れているような表情をしている。
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