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「それで、何処に隠したんですか?」
相変わらず挙動不振な主人に聞くが、幽々子は明後日の方を向いて知らんぷりをしている。
妖夢は溜め息を吐くと幽々子の部屋を調べていった。
先ず箪笥、特に異常なし。しかし下着に差を見せ付けられた。
次に本棚。此処も特に異常なし。しかし何故かエロティックな本が入っていた。
次に押し入れ………なのだが。
「手を離して下さい、幽々子様」
「嫌よ」
押し入れに手をかけ、開けさせまいとする自らの主人に言うが、即答される。
なら仕方ない、と妖夢は主人を欺くための言葉を考え、その言葉を放った。
「夕飯が冷めてしまいますよ、幽々子様」
いくらなんでもこんな言葉には引っ掛からないだろう、と自分を恥じていると意外なことに一瞬幽々子の手が離れた。
食べ物に気を取られる主人に多少ガッカリしつつ、一気に押し入れを開ける。
「あ、ちょっと!」
幽々子の言葉を無視して押し入れの中を見ると、下段になにやら怪しげな大きめのダンボール箱が。
止めようとする幽々子を引きはがし、押し入れから箱を出すとガタリと箱が一人でに動いた。
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