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2人で旅を続けて大分たったある日の事。
いつものように笛を吹いていると…。
バタッ―――――
少女が倒れた。
少年は驚いて、即座に少女へと駆け寄った。
幸いにも、比較的大きな街に立ち寄っていた所だったので、彼はすぐに少女を背負い、病院へ走った。
少女は肺の病気にかかっていた。
現在、彼女はベッドでスヤスヤと眠っている。
その横で少年は、
(――ハァ…――)
溜め息を吐いた。
少女がようやく目を覚ました。
病室の窓付近で、少年が『sea』を吹いている。
――哀しみで…。
少年が指を止め、ゆっくりと少女の方を向いた。
「…起きたのか」
少年が言うと、少女は小さく頷いた。
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