17人が本棚に入れています
本棚に追加
世間の注目も一通り浴び、『星屑の大地』は十年間ほど静かに時を刻んでいた。
異変が起き始めたのはそれからだった。
『星屑の大地』の上空を自衛隊の航空機が行き交うようになる。
有事の対応をしているかと錯覚するほど、昼夜問わず航空機のエンジン音が響いた。
騒がしくなった空を国民は顎を上げて注目する。
そんな中、今度は『星屑の大地』を取り囲むようにフェンスが設けられた。
中層ビルと同等の高さを要し、存在感をみせつける。
それはまるで獣を飼うために作られた檻のようにも見えた。
最初のコメントを投稿しよう!