新庄真の一期一会①

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 元研究員はやたらと絡んできては、新庄真を困らせた。  元研究員の話す内容の裏付けが取れない今、多くの情報を引き出すことが目的であり「信じる、信じない」の問題ではない。冷静な対応で捌き、次の質問に移った。  家電怪獣が存在したとして、それは人工的に造られたものなのか――。  それとも突然変異の産物なのか――。 「少なくとも人工的に造られたものではない」 元研究員はニヤリと口角をあげる。 「ただ――、近い将来、飼いならしてみせるさ。それが目的で研究所を辞めたからな」
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