17人が本棚に入れています
本棚に追加
「得意なの?」
「得意、不得意とかじゃなくて――」
横から質問責めをしてくる佐倉には目もくれず、パソコンから伸びている配線を確認する。
「一応、電器屋の娘ですから」
はじめに太いケーブルの接触を確かめ、次に細いケーブルへと移る。
手際良く作業を進め、原因をつきとめる。
「プロジェクターの電源が入ってないです」
「それだけ?」
「それだけです」
児嶋田マヤがプロジェクターの電源を入れると、白いスクリーンに青い画面が映り込んだ。
「パソコン操作も手伝いましょうか」
「あっ、お願いします」
最初のコメントを投稿しよう!