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「出たわね――。家電怪獣」
佐倉はスクリーンを睨む。
「あの……」
児嶋田マヤが訊ねる。
「あの……、動いているのは……」
「あれが家電怪獣よ。見た目から察するに洗濯機バイソン型かしら――。おそらく四本脚が生えているはず。このアングルからじゃわかりづらいけど、ほぼ間違いない」
佐倉は興奮している。
瞳孔を開き、早口になっていく。
摩訶不思議な映像を前に臆することはない。
むしろ、興味津々とばかりにスクリーンを凝視していた。
「映画じゃないですよね」
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