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すっかり目が覚めてしまった。
――似ても似つかねぇな。
それはそうだ。
血が繋がっていないのだから。
母様は育ての母。
産みの母は私を産んですぐに亡くなったと聞いた。
つまり母様は後妻。
義母だということは容姿の違いで明らかだったが特に気にもしなかった。
物心ついたとき、既に母は母様だけだったから。
母様には連れ子がいた。
私と同じ歳の異母妹、アイリ。
1年半後、弟アイルが生まれ、その6年後に養子としてやって来たのがアイレである。
父親は4人とも同じだと知ったときは正直呆れたが……母親はバラバラとはいえ、きょうだい仲は良かった、と思う。
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