Turn 1 午後の風の中で

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「さ、行きましょう」 ニッコリ笑ってそう言って、アイレは歩き出す。 ヤレヤレ、とハンモックから降り後に続くと、葵が横にやってきた。 横と言っても、間にゆうに二人は入れる程の距離を空けてはいたが。 「あ!葵ちゃんもいるぅ」 と、翠が向こうで両手を大きく振るのを見て、葵は小さく舌打ちをした。 思わず笑ってしまった私に、不機嫌そうに目線だけを寄こす。 「何……?」 「何でもないわよ」 すると、今度は少し大きく舌打ちをした。 わかりやすい子は好きよ。 ――さて、と。 今日こそ大魔王をコテンパンにしてやるんだから! 【おわり】
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