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小鳥達の泣き声を聞きながら僕は自室の2階の窓際に身体を乗せて庭の噴水やら空を眺めていた
真っ白に染められた高い塀の周りには緑が生い茂り高級感、漂わす家に進藤 歩は暮らしていた
その正門に一台のバイクがやって来たと同時に2階の窓際に訪れた小鳥達は空へと羽ばたいていく
「歩坊っちゃん」
「客人かい?」
「えっ、えぇ。ひとりは藤堂 匠
様で…」
「タクが?」
「もう一人が女性なのですが。
葛西 綾様とおっしゃる方です」
(ふっ…タクも考えたじゃないか彼女を使って家に来るなんて)
「どうなされますか?」
執事姿の老人は歩に尋ねる
「良いよ。ヒデ爺…彼らを通しても」
「かしこまりました」
ヒデ爺と呼ばれた執事は深々と歩にお辞儀をして部屋を退室した。
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