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公園では宗輔や小十郎の助けもあってようやく、黒幕の手下共が全員仰向けの状態で倒れ何とか歩を守る事が出来た
「ハァハァ…やったな。タク」
藤原が息を切らしながら呼びかける
「ああ、皆のお陰で歩を守る事が出来たよ」
「くっ…また僕は」
「歩…」
すると、小十郎が歩に近寄る
「歩、お前は一人じゃないんだ助け合う仲間が此処に居る事を忘れるな。タクや宗輔も同じ筈だ」
そして藤原も歩の隣に近づいて肩に手を置く
「歩、確かに【篠田】の件に関しては此処に居る全員が悔やんでいる
オレもそうだ…
だけどな、歩。それで【篠田】の奴が今のお前を見て喜ぶと思うか??
復讐に取り付かれた今のお前を見てあいつが喜ぶと思うか?」
「それは【琴美】は望んじゃいない」
「歩…悪かった。【琴美】の件に関して全てオレの責任だ
だから、許せとまでは言わない
せめて、せめて…ジェネラルからこっちに戻って来てくれないか?
オレは…オレは…ちくしょうっ!!涙が止まらねぇじゃんかよ!!!」
いつの間にか昔を思い出し溢れるばかりの涙を流していた
「一番、苦しんだのは誰よりもタクなのかも知れないな
あのあと、こいつはオレん所に来てよ
飲めねぇ、酒をがぶ飲みして必死に自分を責めてたんだよ
幾ら、オレや涼子が止めても聞かなかったよ」
宗輔が話し出す…
「そこまでしたのかいタク?」
「当たり前だろ?オレの事を許してくれるなんて想っちゃいねぇよむしろ、オレが【琴美】を【死なせた】ようなもんだ!」
すると、宗輔の携帯が鳴り出した
「涼子?」
『涼子どうした?ん?変だな涼子?涼子?』
『ハァハァ…宗輔助けて…』
『おぃ!どうした!?涼子!』
『あっ…あいつが…あいつがまた追って来んのよ…』
『まさか…新田か?』
宗輔の口から出た人物の名を聞いた全員は一斉に立ち上がり宗輔に近づく
『今、何処に居るんだ涼子?涼子?聞こえんのか?涼子?』
数秒後………。
『やっほ~、相田ちゃん!久しぶりやねぇ~。新田 章でぇす!!!』
『新田……テメェ涼子の携帯だ』
『涼子ちゃん、相変わらず良い身体してんじゃん。うん。アッ、隣の女の子って転校生?
結構タイプかもぉ~…
じゃあ、そういうわ・け・で
いただきます!!!ピッ』
「涼子が危ねぇ!」
「待てよ宗輔状況を説明しろ」
オレはバイクに向かおうとした宗輔の腕を掴み落ち着かせる。
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