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風間 蓮と物物しい雰囲気を出しながらも 進藤 歩の二人は灯明高校第二校舎の屋上にいた
そして 歩が来た屋上の階段から
二人の男女がやってきた
「あ、居たいた~、蓮ってばいっつも何処に居るのか分からないんだもん」
金髪にお団子頭をしている女性
木村 恭子(きむら きょうこ)
彼女は駆け足で風間の隣へと向かい右腕にしがみつく
「辞めろ、恭子。客人の前だ」
「客人?あ~、進藤じゃん。何の用よ?」
すると、風間の表情が代わり右腕を振りほどき木村を思い切り突き飛ばす
「きゃっ!?ちょっと、蓮!!!痛い」
「黙ってろ、このKY女が」
「くっ…」
すると、歩の背後に立つ男性が風間に話しかける
「蓮さん、客人ってまさか」
「神崎か。テメェ、オレに何か文句が言いたそうな顔だな?
あっ?ぶっ殺すぞ?」
「いえ、すみません」
歩の背後に居る男性、神崎 一 (かんざき はじめ)
髪型はベリーショートに銀髪。そして両耳には紅いピアスを付け常に冷静沈着で風間の右腕として動く人物
「さて、見苦しい所を見せて悪かったな進藤
お前の答えを聞かせてくれ
オレはお前に新田の居場所は教えた
与えるもんは与えたつもりだ
今度はそっちの番だぜ?
悪いが返答次第では暴力でこの件は片付けさせて貰う。その為に後ろに居る神崎を呼んだんだ」
「なるほどね分かった。
僕の返答の前に改めて条件を出させて貰うよ」
「あ?テメェ、オレの話し聞いて無かったのか?今お前は条件を出せる立場じゃねぇんだよ」
「悪いね風間。それは違うよ?今、これでお互いがやっとフェアな立場に立てたんだよ」
「んだと?進藤、テメェ」
「言っとくけど先に問題を起こしたのはそっちだ
違うかい?新田 章という個人的な暴走にしてもだ、彼は藤堂 匠の勢力に所属する
長谷涼子を襲ったんだ…
そこで本来ジェネラル所属の僕が何故来たか?
それは僕が彼らに貸しが一つあったから」
「貸し?それは今回の黒幕による制裁の件か?」
「嫌、違う。君も良く関わった事件…【篠田 琴美】の件で彼らには一つ貸しがあるんだよ
どういう意味か、分かるかい風間 蓮?」
歩の長きにわたる説明の後、しばし沈黙が訪れるが風間は進藤の説明を全て掻き消すかの用に笑い出す。
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