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「おい、風間。これが仮にテメェが企てた計画だとしたらオレは
今後、テメェの勢力に対し容赦しねぇぞ…」
オレは奴の胸ぐらを左手で掴みかかりながら言う
「言いね~、それでこそ。
藤堂 匠だ…」
「テメェ、オレの話し聞いてたのかよ?」
すると、風間側に立つ歩がオレの左手に片手を置いた
(歩…?)
「タク、心配無い。今回の件は風間 蓮の計画ではなく
新田 章、個人的による感情の暴走なんだ
だから、彼は新田 章に制裁を与えるべく神崎を連れてやってきたんだ」
「カカッ。まあ~、そうい事だからオレ様に触れているそのうす汚ねぇ手を離しな!」
風間は、素早くオレの腹部に蹴りを与えてお互いの距離を取った
「くっ、風間…」
風間の行動を背後で見ていた宗輔が案の定、歩み寄ってくる
「風間!テメェ、いい加減にッ!!」
「寄せ宗輔!どうやら、こいつはオレに話しがあって直接来たらしい」
「ハハハッ!良く分かってんじゃねぇか藤堂。 じゃなきゃ、こんな所にわざわざ、オレ様が来る訳が無いしな!!」
「歩がそっち側に居る時点で何かしらお前達の間で取引が行われたと考えれば
全て辻褄が合うしな」
すると、バイクで休憩していた長谷がオレの言葉を聞き足を引きずりながら近づく
「あっ、歩…。まさか、あんた…タクが言ったのは本当なの?」
「おい、大丈夫か涼子?」
宗輔は長谷を支えながら二人でゆっくりとオレの隣まで近づき歩に問い掛ける
「…本当だ」
刹那、歩は長谷からビンタを喰らう
「何考えてんのよ!?
この馬鹿ッ! ハァッ……ハァ、あんた、やっと…やっとジェネラルから
タクの所に戻るチャンスが来たって言うのに何を、何勝手な事をしてんのよ歩ッ!!
ねぇ、歩!!答えなさいよアタシの為とか馬鹿な……くっ、ふざけた答えだったら許さないからね!?」
長谷は宗輔の手から離れ、涙を流しながら歩の胸元を殴りながら問い掛けるが歩は黙りこんだままだった。
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