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でも、いくら物の怪をおびき寄せるための演技だとしても、久しぶりに上様に会い、抱きしめられるのは、気が遠くなるほど嬉しい。
嬉しすぎて、「うそぴょーん」とか、またまた情緒のかけらもないことを口走りかねないほど、嬉しいのよね。
でも! 今夜のテーマは『あまりにもラブラブすぎて、物の怪が邪魔しないわけにはいかない、ふたり』だから、とにかく甘い雰囲気作りに励まねば!!
「あたくしと上様の赤ちゃんは、とってもかわいいはず。女の子だったら日本一、ううん、世界一かわいいお姫さまでしょうし、男の子だったら、あらどうしましょう、あたくしは将軍さまの母上さまってことですわねっ」
「そうじゃな。早う赤子の顔が見たいものじゃ」
見つめ合う、目と目。
もー、こうなったら次にやることは赤ちゃん製造なわけだけど、いまここでそこへ進むのはいかがなものか。
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