夏休みと奇跡の始まり

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じいちゃんの家に来て最初の朝が来た。 いつ来ても変わらないこの村は実家と違ってすごい落ち着いた。 まるで時間が止まったような感じで一日がとても長く感じた。 「おう涼一じいちゃんこれから畑仕事行ってくるからよ」 重たい荷物を背負いボロボロになった麦わら帽子を頭にかぶっていた。 「僕も手伝おうか?」 「いやー大丈夫だ畑つってもそんなに大きいもんじゃねえから一人で十分だ」 前に来た時じいちゃんの畑を見たことがあるがどう見ても一人で十分というほど小さいものじゃなかった。 「そっか、じゃあこれからどうしようかな」 「だったらこの辺歩いて見たらどうだ?昔来た時とは違うなんかが見つかるかもしれんぞ?」 「そうだなー課題も後でやればいっか・・・」 「じゃあじいちゃん行ってくるわ」 僕は手を振ってじいちゃんを見送った。 「よし、じゃあ僕も」 僕はバッグの中にしまっていた真新しい服を取り出し着替えた。 やっぱりどこに行っても夏は暑いものだ。 燦々とふりそそぐ太陽の陽は僕の肌をジリジリと刺激した。 私服に着替え家から持ってきたサンダルを履きじいちゃんの家を出発した。 じいちゃんの言った通り昔には見ない者がたくさんあった。 というよりも前に来た時はただはしゃいでいただけで周りなんて気にもしてなかったな。 「どこを見ても自然がいっぱいで気持ちがいいなー」 友達と遊べなくなったのは残念だけどこれはこれでよかったって思っている。 「お、この道行ってみようかな」 僕は細い道を見つけてはどんどんと進んでいった。
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