二章

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クロノス「おお……うじゃうじゃ居るね、さすがジャイアントアント。名称通りだ。」 俺は今、帰らずの森に大量発生したジャイアントアント……まあ馬鹿でかい蟻の大群の駆除をしに来た。大体1Mぐらいの大きさなんだが、コイツらの牙には神経毒がある。んで気性は荒く、時たま下位のドラゴンすらも捕食する。 さて……今回は何の武器で行こうか。 そうそう、俺の魔力なんだが10歳で覚醒した。何でも、神が膨大な魔力を仕込んだせいで10歳にならないと体が保たないらしかった。属性は水と雷、そして風の三属だ。因みに、親父は火だがお袋が水も持っていたのでお袋の属性を戴いたようだ。 クロノス「ん~……短刀で良いか。」 俺は『ボックス』を開いて中から、5歳の誕生日にクソジジイから貰った短刀を取り出した。 刃は朱く染まり、柄と鞘は漆黒というなかなかの組み合わせだ。昔は使いたく無かったんだがコレより丈夫で切れ味の良い物が見つからなかったから使ってたんだが……もう相棒って言っても過言じゃ無いかもしれない。 クロノス「雷精よ、集い来りて我が敵を穿て『サンダーアロー』」 バチバチバチバチッ 俺の周囲に20本の雷の矢が発生する。 因みに、この魔法は雷属性下級魔法。(単体で)Bランクのジャイアントアントには、下級魔法は余り効果が望めない。まあ、異常な程魔力を込めたり弱点攻め(火)なら多少は効くだろうけど。 俺はこうする。 クロノス「装填。」 ギュオッ 短刀の刃にサンダーアローを装填する。コレは属性付与というらしいが、本来は自分に掛ける物であり武器には使わないし使えないらしい。 因みに、属性にもよるが武器はかなり強くなる。例えば、今なら雷属性だから触れた敵を感電させて動きを封じたり雷を刃状に形態変化させれば間合いが伸びる。 結構、便利なんだ。
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