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高校に入ってから、３ヵ月もの月日が過ぎた頃。
大好きな彼氏ができて、私の周りにはたくさんの友達がいた。
何もかも順調だった。
最近知ったのだけれど、翔ちゃんは、学年を問わず、女子からモテているらしい。
「果穂！」
彼の名前は坂井弘樹[ｻｶｲ ﾋﾛｷ]。
私の彼氏。
「どうしたの？」
「世界史の教科書ない？」
「ちょっと待って…これ？」
「それそれ！貸して？」
弘樹は顔の前で手を合わせた。
「弘樹が忘れ物なんて、珍しいね？」
私は、教科書を渡しながら問い掛けた。
「俺だって、たまにはするよ。」
弘樹は頭がいい。
成績は学年でトップ争い。
さらに、学校で５本の指に入るほどモテる。
平々凡々の私にはもったいないくらいの、完璧な彼氏。
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