2章🌸距離

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あの2人の関係を知ってから、一晩経った。 翔ちゃんは、人気がある。 今までは、気にもしてなかったけど、2人の噂を聞くのに時間はかからなかった。 「果穂ー!聞いた!?」 この甲高い声は、杏。 「何が?」 「矢神先輩って、高仲未歩と付き合ってるんだって!!」 胸がズキズキした。 その意味を、私は一晩中考えた。 でた答えは ―大切な、お兄ちゃんを取られたから― 「そう…みたいだね。」 杏…もう聞かないでよ。 瞳が徐々に潤んでいくのが分かる。 「矢神先輩、好きな人って高仲未歩だったのかなぁ? 昨日から付き合い始めたんだってさ?知ってた?」 杏はさらに質問をしてきた。 「知らないや…昨日、会ったけど。」  
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