2章🌸距離

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それから、私は翔ちゃんと一言も話さなかった。 翔ちゃんが喋りかけてきても、 翔ちゃんが電話をかけてきても、 ひたすら無視をした。 あの場所は・・・ 私と翔ちゃんがある約束を誓った場所…。 翔ちゃんはもう忘れているかもしれないけれど… 私にとってはとても大切な場所だった… 「果穂おっはよー!!」 「あ、おはよ!杏。」 「何ぼけーっとしてんの?」 「翔ちゃんのこと考えてた。」 「まだ怒ってるの? 何があったのよ??」 「…あのね?」 私は杏に全てを吐き出した。 涙が、とめどなく溢れたけど、杏は黙って聞いてくれていた。  
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